1月26日。メキシコ3日目!
今日は1920年頃に沈んだアメリカ軍の潜水艦遺跡のフォトグラメトリー(3D写真実測)を行ないました。別の機会にもっと詳しく説明しますが、フォトグラメトリーとは3Dスキャンの一種で、デジタル写真を何百・何千枚ととり、コンピューターの特別なソフトを使い対象物の3Dモデルをつくる技術です。私はこれを水中で行う方法と、その3Dモデルをミリ精度の精密さで実寸大にして水中のローカルの位置情報を与える方法論、さらにそれから元来の考古学にも使える情報を取り出し変換する方法をいくつもの学術論文で発表し、現在のように各国の研究機関から共同研究の依頼をいただくようになりました。
今回もこのフォトグラメトリーで水中遺跡の精密な3D モデルを作成することが依頼内容です。
最初は以前にメキシコの考古学者が取得したGPS情報をもとに潜水艦遺跡を捜索。GPSが示した場所に行き、実際に水中に潜ってさがしました。でもGPS情報が約50メートルずれていて、なかなか見つからず3時間も経過。
午後になってようやく発見。この潜水艦は全長が約44mで、水深16m程のところに眠っていました。この場所の透明度は5-7m程です。
この潜水艦遺跡は地元の漁師の間では昔から存在を知られていたみたいです。しかしながらしっかりとした学術調査は今回が初めてでした。
午後は2回の潜水作業。潜水艦遺跡の前方(船首)で3Dモデルに作成用の写真を撮りました。フォトグラメトリーは水中作業中、全力で泳ぎながら撮影するのでもうへとへと。(2本のダイビングで、作業しながら約50分の全力水泳)
夜の8時には就寝しました。