先週はたくさん働いたのでご褒美に週末は観光に連れて行ってもらいました。
バリアレス諸島はスペインの東部の地中海に浮かぶ島々です。その中心に位置するマヨルカ島はその温暖な気候からドイツ人やイギリス人に人気の島で、多くの観光客が訪れています。
マヨルカ島は古くは古代ローマ帝国の領土であり、その後も中世のレコンキスタから見れるようにキリスト教文化の歴史とイスラム教文化の歴史が混在している場所で、荘厳な自然と、ローマ帝国の地方都市の遺跡、中世の美しい町並みがいたるところに広がっています。
リコンキスタとは中世初期に地中海南部を領土にしていたイスラム教朝から西暦718年~西暦1492年にかけて徐々にヨーロッパ人がイベリア半島においてキリスト教の王国を復興させていった一連の歴史のことをさします(スペインとポルトガルも位置するイベリア半島の大部分も中世初期はイスラム教徒の支配地域でした。)。あまり日本人には馴染みがないかもしれませんが、中世初期のヨーロッパでは学問や芸術が停滞し文献資料などが少ない、俗にいう「暗黒時代」を迎えていました。一方で古代エジプト文明や古代ギリシア文明圏で誕生した数学や天文学などの科学はアラブの世界に輸出され中世の時代に栄華を誇りました。(9世紀頃に書かれたといわれているアラビアンナイトなどの物語の舞台が中世のイスラム世界のわかりやすい例だと思います。)この古代文明で生まれた天文学がイスラム世界で洗練され、その一部が航海術としてイベリア半島にリコンキスタの完了後も残り、スペインとポルトガルを大航海時代に導く重要な要素の一部になったのです。それらの航海術も今後このウェブサイトで公開していきたいと思います。
と前置きはこの辺に、今週末に私がとった写真を紹介したいと思います。
スペイン南部の典型的な朝ご飯。オレンジジュースと生ハムたっぷりのトーストが美味。
フォーメンター岬 (Cape de Formentor) へ続く美しい風景。
昼食はチームリーダーのセバスチャンの奥さんのふるさとのグラナダ地方料理のレストランへ。超絶美味。
うっすら塩味の揚げ茄子にハチミツをかける暴挙。でもこれが美味しいんです。お試しあれ。
その後は中世から続くアルクディア(Alcúdia)という町へ。町は壁に囲まれており、その上を歩けるように整備されています。
その後はセバスチャンが水中発掘調査以外の時に普段責任者として働いている古代ローマ時代の都市遺跡を特別に案内してもらいました。
なんか自分で見ていても遊んでばっかりいるようですが、平日は朝から晩までしっかり働いているんです。(そして休日も色々と将来の共同プロジェクトについて話し合いながらつつ観光しているのです。本当です。)
<発掘プロジェクト>
<船の考古学>
<おまけ>