スペインでの仕事を終え、本来の予定では次は2週間ほどポルトガルで調査だったのですが、発掘の許可が時間内におりなかったので延期になり、次の発掘まで少し時間ができたのでデンマークのロスキルダ・バイキング船博物館にやってきました。急だったのですが約1週間ほどゲストの研究員として面倒を見てくれることになりました。本当は11月頃に来る予定だったのですが、11月に新たに仕事の予定が入ったので、前倒しして今回訪ねることにしました。
バイキング船博物館では私を兄と慕ってくれているクロアチア人の水中考古学者のマトコが3年前から働いており、さらに彼が昨年日本の私のところにインターンとして勉強しにきた時に彼の同僚2人も一緒に学会と日本の博物館の現場視察という理由をつけて経費で遊びにきました。そんな縁もあり、来年度以降から一緒にプロジェクトを行う計画をしており、今回はそのミーティングを行う(という題目で)ために前々から来たかった水中考古学の分野では有名なロスキルダ・バイキング船博物館にやってきました。
私は大航海時代の船の次に好きなのがバイキング船で、大学院生時代にはよく期末レポートの題目として研究していました。バイキング船は外板の造りがラップストレークといって、板の端と端が重なり合って、見た目が段々になっています。これは地中海のものとは全く違った外板同士の接続方法です。(詳しくは船の考古学のこちらのページをご覧ください。)
さらにバイキング船の船首と船尾は似たような作りになっており、とても美しい船なのです。その細かい造船技術と肯定も地中海の船とは一線をかくしており、とにかく個人的に大好きな研究対象なのです。
そして博物館の倉庫に眠る長年の資料は私にとって宝の山!早速バイキング船を専門に研究してる学者からもいろんなことを学ばせてもらっています。
左がクロアチア人のマトコ、右がデンマーク人のアンドレアスです。水中考古学者の友人たちに甘えながら、1週間思いっきりバイキング船とデンマーク文化を勉強してきます。
<発掘プロジェクト>
<船の考古学>
<おまけ>