今回の仕事場、世界遺産の島ネセバル

今回の私がブルガリア政府の水中考古学研究機関からの依頼で講師をする水中考古学のフィールドスクールの舞台、ネセバル (Nesebar) を紹介します。

ブルガリアの黒海沿岸に位置するネセバルは重要な貿易の拠点として紀元前6世紀頃からギリシアの地方都市として栄えました。その後もローマ帝国、東ローマ帝国(ビザンティン帝国)、オスマン・トルコ帝国、ブルガリアと時代を経てその統治体制が変わっても、黒海の入り口付近に位置する主要な貿易地点として歴史的に重要な都市であり続けました。

ネセバルはとても小さな島に建つ古代都市なのですが、そこには40もの聖堂があり、そのうち12の聖堂は今日でも島内で見ることができます。

今回はブルガリアの水中考古学を取り仕切ってる政府の研究機関が開催した外国人生徒向けの小さなフィールドスクールの講師として依頼を受けやってきました。この島の周りにはギリシャ、ローマ時代の砦の城壁が水中に沈んでおり、今回はその遺跡を使い若い水中考古学者を志す生徒たちに水中考古学を教えます。

フィールドスクールは4週間なのですが、それが1週間ごとに4つの講義に別れていて、私はその一つの水中での記録作業とデータ解析を1週間(7日間)受け持っています。

このネセバルは1983年にユネスコの世界遺産に登録されました。現在は黒海有数の観光地としてロシア、ドイツ、イギリスからの観光客で賑わっています。

古代都市として現在まで繁栄し続けたネセバル、とても美しいところです。こんな美しい世界遺産での仕事依頼を受けられるのも水中考古学という職業の役得です。ありがたや〜!

物価が安いのもありがたいところ。観光地としてもオススメの場所です。ブルガリアを訪れた際には是非お越しください。

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