2週間のマルタ共和国での滞在が終わりました。今回はいつもと違い最初の1週間に重点的に仕事を行い、後半の1週間はいろんなところに連れて行ってもらいました (しかも後半の宿泊費と食費もマルタ大学持ち。) なかなかこんなことはないのでお言葉に甘えて堪能させてもらいました。
今回の仕事内容はマルタ大学の国際海洋考古学の特別講師。出来てからまだ数年のこの修士課程のプログラムでは専任教授がティミー・ガンビン教授の1人しかいないため、各月に1人から2人の特別講師を海外から招き講義を行っています。教えた内容は「船舶考古学概論」、「美術史と船舶考古学」、「水中3次元測量概論」についてです。生徒たちも世界中から集まっており、とても学習意欲と好奇心のある素晴らしい生徒たちでした。具体的にはカナダ、アメリカ、メキシコ、セルビア、香港、マレーシア、ニュージーランドと7人の生徒が7カ国から水中考古学者になるためにマルタ大学で学んでいます。近い将来彼らと今度は同僚として働くこととなるでしょう。楽しみです。
地元のダイバーを招待しての一般講演も行い、水中文化遺産の保護について地元の方々と意見を交わすこともできました。マルタではフェニキア交易船から第二次大戦までの水中文化遺産が島中で見つかっており、国立の研究機関であるマルタ大学が中心となり、どの様に保護していくかを地元ダイバー達と協力しながら計画しています。
その後は3日間のフォトグラメトリー3次元測量ワークショップ。朝から晩まで生徒達は頑張って学んでくれました。
以前クロアチアで私のワークショップを受けてくれたマルタ出身のプロダイバーのジョンと、
モンテネグロ出身で現在ティミー教授のアシスタントとして働いている水中考古学者のダルコがワークショップの助手として手伝ってくれました。
そして忙しく1週間が終わり、2週間目はリラックス。嬉しいサプライズが私の直後に特別講師として招待されてきたのが、私と同じくテキサス農工大学大学院出身のアレクシス。私が入学する前に彼は卒業していたので、一緒に授業はとったことはなかったのですが、とても優秀な卒業生として知られており、私も学会などを通して仲良くさせていただいていたので、マルタでの思わぬ再会にビックリしました。
その後はティーミー教授や、ジョンやダルコ、そして生徒達に連れられて、アレクシスとともにいろんなところに連れて行ってもらいました。
ポパイ村
ゴゾ島
古都イムディーナ
首都バレッタ
国立海事博物館
巨石神殿遺跡群
とても濃密で楽しい2週間でした。ティミー教授から来年も特別講師として招待してもらいました。返事はもちろん「YES」!断るわけがありません。今から一年後が楽しみ。まだまだ見てみたいこと、学びたいことが沢山あります。
後半の1週間は特にティーミー教授と様々な研究やプロジェクトの話をさせてもらいました。彼の頭の中は新しいアイディアでいっぱいです。これから一緒に様々な面白い研究もやっていけると考えています。とにかく楽しくいっぱい勉強させてもらった2週間でした。幸せです!とりあえず面倒を見てくれたマルタの皆さんありがとうございました。また来年帰ってきます。