マルタ島の南西部にあるハガール・キム神殿とムナイドラ神殿に行ってきました。
ツアーガイドはマルタ大学のティミー・ガンビン教授。週末返上でマルタの歴史探訪ツアーを企画してくれました。
マルタと北側に隣接するゴゾ島には約27の巨石群遺跡が発見されています。これらの巨石遺跡群は地中海の他の場所では見ることの出来ないもので紀元前4000年ごろにイタリアのシチリア島から農耕民族が移住し、それから数百年経った頃に突如花開きました。
マルタの南西部にある巨石遺跡群の保護地区で最初に見れるのは紀元前2700年ごろに建設されたハガール・キム遺跡です。5つの部屋から構成されるこの遺跡には夏至に太陽に登る位置に光が差し込む様に設計された穴があり、宗教的な意味を持つ神殿であったと考えられています。驚くべきはこの神殿の岩の中には重さが90トンもの発見されていること。いったいどの様にこの岩を運んで組み立てたのでしょうか。
ハガール・キム遺跡から500メートル離れた場所にあるのがムナイドラ神殿。こちらは3つの建物で構成された神殿で紀元前3600年頃に建設されたと考えられています。
こちらも神殿の各部屋に夏至・冬至のそれぞれに奥まで光が届く様に設計されています。これらの神殿には当時屋根も存在しており、荘厳な神殿であったと考えられています。
そしてこの遺跡周辺は街から離れた保護地区になっており景色も素晴らしい。何よりこの様な巨石遺跡群が島中に点在するマルタ共和国を羨ましく感じました。まだまだ20箇所以上もこの様な遺跡があるのです。また来年戻ってきたときにそれらの遺跡を可能な限り訪れてみます。