約3週間の毎年恒例の母校での研究滞在が終了しました。3週間があっという間に過ぎてしまいました。短すぎです。滞在期間中は自分の勉強に集中しつつも昔からの友人や新しい後輩水中考古学者たちに囲まれてとても楽しく過ごしていました。
昔から変わらない友人達と、可愛い後輩たち。仲のいい友人でもある水中考古学者の同僚たちに囲まれて本当に幸せです。
去年と今年で大きく違うのが、親友の1人で保存処理を専門とするクリスがテキサス農工大学の教授になったことです。おめでたや!そして親友の1人のキャロリンと婚約したことです。2人ともとても幸せそうでした。
彼らの新居では何回もたらふくご馳走させてもらいました。
こちらは水中考古学の父とよばれているジョージ・バス博士。会うのも一年ぶりなので、スズキの煮付けを料理してもっていったら喜んでくれました。クックパッドありがとう!
このブログだけでは毎日パーティーばっかしてると思われるかもしれないけど、しっかり毎日朝から夜中まで研究していました。
こちらが学部にある水中考古学専用の図書館。ほとんどの本が船の考古学についてです。もちろん生徒数6万人以上のテキサス農工大学自体の図書館も巨大で、この図書館のなんといっても素晴らしいのが本の取り寄せのサービス。各国の大学や図書館と提携していて、どんな本でも注文すれば2-4日で手元に届きます。そしてそれを3ヶ月以上キープできます。研究と勉強するにはこれ以上の環境はありません。そして教授や友人のほぼ全員がそれぞれ専門分野のある研究者で、困ったことがあればすぐ聞くことができ、それでもわからない他の分野の質問があれば他の学部の教授などに聞きに行くことができます。充実した3週間でした。
今回は大体の時間を造船の歴史の勉強に費やしていたのですが、私の仕事に関連する3次元測量の実験もしていました。
こちらはそのサンプル。精巧な水中遺跡の3Dモデルを2Dの実測図にしました。なんと作業時間はたったの1日。今年はこの方法論を含めワークショップを通して遺跡保護の方法をもっと多くの考古学者たちに広めていこうと思っています。
今回のブログの題名で今回の研究滞在を「第1部」といったのは、実は3週間後にまた10日間ほどテキサスに帰ります。今回は自分の研究ばっかりであまりやりたかった共同研究や学術論文の執筆が進みませんでした。来週から始まる日本での仕事が終わった後に次のヨーロッパでの仕事まで10日間ほど空きがあったので、研究の続きをしにテキサスに帰ります。あんなに小中高大と勉強が嫌いだった自分が信じられません。とは言っても、自分の中では造船史の研究は、鉄道マニアの方が電車を調べるのと一緒なので、自分のしていることを勉強や研究と思ったことは一度はないのですが。それでも野球小僧だった昔は、考古学や歴史学にここまで打ち込むことになるとは考えられませんでした。
水中考古学、本当に面白いですよ!皆さんもどうですか?
また3週間後にテキサス農工大に帰るのが楽しみです。