マヨルカ島古代ローマ沈没船水中発掘フィールドスクールの7日目はグリッドの水中設置作業を学びました。グリッドとは2m四方の金属の枠で沈没船の発掘現場でよく使われる機材です。その役割は主に2つ、1つ目は発掘中の考古学者の足場としての役割、2つ目は実測や発掘作業を行う際の範囲を決めるためです。
まずはスペイン人スタッフのハヴィとティアに使い方を実演してもらい、その後にグループに分かれて陸上でグリッドの組み立てを練習しました。
その後は11人を4・4・3人のグループに分け、実際に水中での組み立てと取り外し作業を行いました。どのチームもうまく連携が取れて時間内に課題の作業を終えることができました。
このグリッドは水中発掘には欠かせない機材です、グリッドがあることによって水中発掘が安全に、そして効率的に進みます。そしてこの課題の目的は、この作業を通して皆さんには水中で作業する難しさも体感してもらうためでもあります。この水中作業の難しさが水中考古学の面白さの一つでもあるのです。
夕方からはフォトグラメトリーを使った3次元測量のワークショップを行いました。皆さんそれぞれがポート・クリストの町中で写真を撮り、それをもとに3Dモデルを作成しました。皆さんには今後このフィールドスクールが終わった後も是非フォトグラメトリーを続けて、様々な3Dモデルを作っていってもらいたいです。フィールドスクールも残り2日間。頑張ります!