グナリッチ沈没船の今年の発掘もあと3日となりました。基本的なシーズン中の流れとしては、①去年の発掘の最後に閉じた遺跡を開き、②それから発掘を行います。③その後、発掘した部位を丁寧に記録し、④遺跡を閉じます(小さい土嚢を遺跡に敷き詰め、布で覆い、さらに大きい土嚢を被せる)。この記録作業の大詰めと遺跡を閉じる作業を発掘シーズンの最後に詰め込みでやるのですが、これが大変。ここ2週間は休みなしで働いています。
人海戦術の有効な水中発掘を行なっている期間ではチームも大きく、人手も足りているのですが、最後の1週間は人が多すぎても作業の効率が落ちるので、少ない人数で行います。
結局残るのはいつものメンバーが中心。しかし毎年のことですが信じられないぐらいの作業量。毎日怒涛のように新しい記録データが舞い込んでくるので、寝れません。この時期になると夜に部屋で寝るというよりは、気がつくとそこら中にに人が落ちています。
イレーナ教授もこの時期になると夜は作業しながら気絶しています。
そんなクロアチアの強い女性を体現したような教授は電話するのに手などは使いません。
そんなイレーナ教授を支えるタフなチェコの水中考古学者のマテにも限界が近いようです。彼は先月半ばのシーズン最初からぶっ通しで働いているのです。
それでも働くのを辞めれないのは沈没船(昔の造船技術)の謎を解くのが楽しいから。子供がテレビゲームのしすぎで寝られないのと一緒だと思います。
たらふく食べて頑張ります!あと3日!