36歳になりました。今年一年の抱負。

昨日(3月21日)、36歳の誕生日を迎えました。久しぶりの日本の実家で過ごす誕生日。(そういえば昨年の誕生日はアムステルダムでクロアチアのザダー大学の研修旅行に同行していました。運河の広がる街での美術館巡りが最高でした。美術に疎い私でさえ楽しめました。現在アムステルダムには親友のマテが彼女さんと住んでいます。また遊びに行きたい。)

最近は大学や仕事が休みになって暇なのかヨーロッパやアメリカの友人たちからよく連絡があるのですが、どうやら大混乱に陥っているようです。

一方で鳥取県は平和です。島国日本でさらに陸の孤島とかしている山陰地方の鳥取県。未だに感染者はゼロ。ほぼ通常運行。茶太郎ちゃんも元気いっぱいです。
昨日の誕生日は家族で焼肉を食べに行きました。ある意味三世帯住宅の山舩家はみんなで仲良く外食もすることも多いのですが、昨日は久しぶりに「一緒に過ごす誕生日」ということで、いつもよりもレベルの高い焼肉に連れて行ってもらいました。とろけるOniku。幸せ。

  

さてさて、ここで「今年一年の抱負」をと言いたいところですが、これから一年間はどうなってしまうのでしょう?

私の仕事場(依頼主)は主に地中海(スペイン・マルタ・クロアチア・ギリシャ・トルコなど)とカリブ海(アメリカ・メキシコ・コスタリカ・コロンビアなど)が多いのですが、取りあえず影響は大きそうです。4月と5月の仕事はとりあえずキャンセル(正確には延期)になりました。6月からは予定通り仕事が詰まっているのですが、こちらもどうなることやら、、、、

国の景気が悪くなり一番最初に影響を受けるのが考古学などの文科系の仕事。私の参加している水中考古学プロジェクトのほぼ全てが各国から研究費が出て行われている学術研究のため予算カットは逃れられません。一番心配なのがヨーロッパとアメリカの大学院を卒業または卒業したての生徒(友人)たち。ただでさえ考古学で食べていくのは景気のいい時期でも大変なので、彼らが今後一年大丈夫かが気になります。クロアチア・スペイン・アメリカの友人からはほぼ毎日連絡が来ます(おそらくただ単に暇なのです。それと少しは時差というものを考えてもらいたいです。)

ちなみに4月と5月の仕事が全部キャンセルになってしまった私ですが、全く動じておりません。(いや、少しは慌てなきゃなきゃいけないんでしょうけど、、、)

  

私のこんなめでたい性格が構成されてしまったのは、おそらく5年前の夏、2015年にカリブ海の小国「トリニダード・トバゴ」で働いていたときです。当時の私は大学院の卒業を一年後に控え、アメリカに博士研究員として残るべきか、別の国で働く道を選ぶか、それとも日本で教職を目指すべきなのかなど、卒業を一年後に控え人並みに悩んでいました。

そんな中で行ったトリニダード・トバゴでの水中発掘調査プロジェクト。そのプロジェクトでダイビング用の船を出してくれたのがトリニダード・トバゴ人のワバ。彼は60歳ぐらいのダンディーという言葉の似あうおじさんで、40歳ぐらいの彼女さんと25歳ぐらいの息子さんと休日がてらに私たちの水中考古学プロジェクトのお手伝いをしてくれました。

この調査ではプロジェクトチームのベースが政府直轄の港内にあったので、港の出入りには許可がいり、港はマシンガンを持った兵隊が警備をしていました。そのため夜になると自由に町とベースを行き来できなかったので、食事も彼らが作ってくれていました。ワバはレストランの経営にも携わっていたようで料理の腕もプロ顔負け。

彼はむかしは幾つかのナイトクラブをトリニダード島で経営しており、現在では悠々自適と引退生活を楽しんでいました。いつも明るく悩み事など一つもないような彼、プロジェクトも終盤に近付いたある日、ふと卒業後の進路について少し迷っていることを彼に話しました。

すると黙って一通り私の聞いてくれていた彼からひと言。

「俺は君が羨ましいよ。悩んでいるっていうのは、行き先が決まっていないってことだろ?先がわかっている物語ほど退屈なものはないさ。」「先が決まっていない状況を「不安」にするのではなく、楽しむんだ。」「もちろん流れに身を任せるだけじゃなく、精いっぱい抗わなきゃいけないんだけど、その過程も楽しむのさ。全力で抗うからこそ楽しくなるのだよ。」

めでたい性格の私はその一言で一気に気が楽になりました。確かにエンディングがわかっている物語ほど読んでて退屈なものはありません。攻略本を先に読んでしまったRPGのゲームは楽しさが半減です。

彼が伝えてくれたのは、先がわかっていない状況を「不安」ととるか「楽しみ」ととるかは本人の気持ち次第だということ。

その日以来、私は自分の進路や将来では全く悩まなくなってしまいました。もちろん先のことに対ししっかりと準備をしたり策を練ったりはしますが(ゲームでいうレベル上げや武器や防具を備えること)、そのうえで予想不可能な物語を楽しまなければ損だと考えるようになりました。

今はまさにそんな状況。4月と5月の仕事がキャンセルになり、その先もどうなるかわからない状況は、順調だった物語(仕事)の中で「新たなイベントが発生した」ような感覚。もし今後、全てが悪い方向に転び、2~3年後にどん底の状況になったとても、まだ私の物語(考古学者としてのキャリア)は始まったばかりなので力を貯めて10年後に巻き返せばいいだけのこと。

良くも悪くもこの様な考えしかできなくなってしまったので、最近は逆にワクワクしています。

というわけで、すこし回り道をしてしまいましたが今年一年の抱負です。「今年一年は日本で新しいことを積極的にはじめてみる!」ということを抱負とします。今年はいつもよりも多く日本にいることになりそう。これまではほとんど一カ所に留まることなく、日本にも仕事で1ヶ月間帰ってくるだけだったので、何か仕事に振り回されている感もありました。しかし日本(一カ所)に長めに留まることになった今だからこそ出来ることもいろいろあります。(とはいっても順調に騒ぎが収まればまた6月から今度は7カ月間海外出張なのですけど、、、、)

いろいろな新しい可能性を開拓しつつ、その中から今後何年も続けられるようなプロジェクトや仕事を見つけていきたい。そして日本と世界の水中考古学を繋げたい。そんな一年にしていきます。

2 thoughts on “36歳になりました。今年一年の抱負。

  1. 長期休みのとれない仕事をしているので、日本滞在中に世界の海や人や海に眠る奇跡のようなストーリーと経験を写真付きで講演していただけるような機会があれば聴講したいです。
    技術を学ぶ講習も魅力的ですが、誰もが経験できるようなことではないストーリーを聴く方が最初のとっかかり?きっかけとしてはハードルが少し下がる気がしております。また子供の頃から海に入って深いところにいくとこわくて、海の中を自分の目でみたことがありません。いつかこの恐怖心を克服できるような魅力を感じられるような海の魅力を感じる事ができたら人生の楽しみや選択肢も広がるのではないかと勝手に思っています。
    ぜひ、講演をお願い致します!
    お誕生日おめでとうございます。

    1. コメントありがとうございます。
      講演も是非この機会に挑戦してみます。ただ講演形式だと一ヶ所に30 〜40人ぐらいが集まるかもしれないので、早くても5月末ぐらいにもう少しコロナが沈静化していたら行いますね😊

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