水中考古学研究の山舩 晃太郎です。
皆さんは「水中考古学」という学問をご存知ですか?
「水中考古学」は、沈没船をはじめ様々な水中に沈んだ遺跡を研究し、水に関わる人類の歴史を紐解く学問です。
このサイトでは皆さんに水中考古学の面白さを知っていただくため、最新の研究成果や発掘プロジェクトの現場の様子を紹介していきます。
2024年2月・3月開催
フォトグラメトリ集中ワークショップ
(東京・大阪)
考古学遺跡や歴史的建造物、自然地形などの記録保存において今や必要不可欠なツールとなりつつある「フォトグラメトリ」の活用技術を習得するための集中講義型ワークショップを開催します。奮ってご参加ください。
<2024年ワークショップの詳細はこちらのページで>
<法人さま・埋蔵文化財課さま向けフォトグラメトリ出張講義
についてはこちらのページで>
著書『沈没船博士、海の底で歴史の謎を追う』(新潮社)
<「はじめに」+【目次】試し読みページ>
<ブログ>
水中考古学者の日常
<水中遺跡や古い沈没船の目撃情報がある方はこちらへお願いします。>
「水中考古学目安箱」
<船の考古学>
船舶考古学の動画レクチャーを視聴したい方はこちらをご覧ください。
動画講義シリーズ「船の考古学」
I. 船の考古学とは?
II. 沈没船はタイムカプセル
III. 水中考古学とトレジャーハンター
1. 古代エジプトの船、ナイルの小船からクフ王の埋葬船 (紀元前4000年頃~紀元前2500年頃)
2. 古代エジプトの造船技術 (紀元前2400年頃~紀元前1450年頃)
3. フェニキア(古代東地中海・近東)の船と「海の民」の侵略 (紀元前1500年頃~紀元前1350年頃)
4. 古代エーゲ海の船とテーラ島のフレスコ画 (紀元前3000年頃~紀元前1400年頃)
5. 水中考古学の夜明け、ケープ・ゲラドニア沈没船 (紀元前1200年頃)
6. 世界最古の沈没船、ウルブルン沈没船 (紀元前1300年頃)
7. 古代ギリシャの造船技術 (紀元前800年頃~紀元前450年頃)
8. 古代船造船技術の転換点、マアガン・ミケル沈没船 (紀元前400年頃)
9. 古代船研究の最高峰、キレニア沈没船 (紀元前290年頃)
10. 古代地中海の戦艦、ガレー船の誕生と進化 (紀元前1100年頃~紀元前500年頃)
11. 古代地中海の覇者、古代ギリシャのトライリム(三段櫂船) (紀元前500年頃~300年頃)
12. 古代地中海の海上兵器、アスリット・ラム (紀元前200年頃)
13. ローマ帝国の船と港 (西暦42年~西暦500年頃)
14. 古代ローマ帝国の巨大商船、マドラグー・デ・ジアンズ沈没船(紀元前50年頃)
15. 中世地中海の船、東ローマ帝国とヤシ・アダ七世紀沈没船(西暦625年頃)
16. 中世地中海の船、東ローマ帝国イェニカピ港の沈没船遺跡群(西暦900年頃~西暦950年頃)
17. 中世地中海の船、世界初のデザイン船、サーチェ・リマーニ沈没船(西暦1025年頃)
17.5. 小休憩「錨の考古学」
18. 北欧の古代船、ヒョルトスプリング・ボート(紀元前350年頃)とネイダム船(西暦350年頃)
19. 中世北欧、イギリスのサットン・フー船葬墓 (西暦600年頃) とノルウェーのクヴァルスンド船 (西暦700年頃)
20. 北欧ヴァイキング時代初期の船、オセバーグ船(西暦815年頃)
21. 北欧ヴァイキング船の最高傑作、ゴックスタッド船(西暦850年頃)
22. 北欧ヴァイキング時代最後の沈没船遺跡、スクーダレヴ沈没船群(西暦1060年~1070年頃)
22.5. 小休憩「ヴァイキング船考」
23. 中世北欧、神聖ローマ帝国誕生とハンザ同盟の2種類のコッグ船(西暦1100年頃~1500年頃)
24. 大航海時代の幕開けと、冒険者たちのイベリア船 (1420年頃~1600年頃)
<参加発掘プロジェクト>
Coming soon スペイン・大航海時代沈没船とフィールドスクール (2020年)
Coming soon 鳥取県・駆逐艦蕨(2020・2021年)
Coming soon 与那国島・水中地形(2021年)
Coming soon 種子島・九七式艦上攻撃機(2021年)
Coming soon ギリシャ・フルニ島水中発掘(2021年)
Coming soon コスタリカ・奴隷船(2021年)
Coming soon ジャマイカ・ポートロイヤル(2021年)
クロアチア (2019年)
ミクロネシア (2019年)
コスタリカ (2019年)
アメリカ (2019年)
マルタ (2019年)
スペイン (2019年)
トルコ (2019年)
クロアチア (2018年)
ギリシャ (2018年)
勝浦 (2018年)
ブルガリア (2018年)
スペイン (2018年)
メキシコ (2018年)
久米島 (2017年)
クロアチア (2016年・2017年)
バハマ (2017年)
グアム (2017年)
ギリシャ (2017年)
ウルグアイ (2017年)
サイパン (2017年)
石垣島 (2016年)
コロンビア (2016年)
オーストラリア (2016年)
アメリカ (2015年・2016年)
トリニダード・トバゴ (2015年)
クロアチア (2012年・2013年・2014年)
ブラジル (2012年)
イタリア (2011年)
サイパン (2010年)
<研究>
フォトグラメトリと遺跡保護
<おまけ>
世界の寿司
アメリカ寿司
ウルグアイ寿司
メキシコ寿司
デンマーク寿司
クロアチア寿司
フィンランド寿司
ギリシャ寿司
マルタ寿司
トルコ寿司
モルドバ寿司
世界のBBQ
ウルグアイBBQ
デンマークBBQ
フィンランドBBQ
テキサスBBQ(アメリカ)
世界の絶品軽食
スペイン風オムレツ(スペイン)
アリオリ(スペイン)
ブルガリアヨーグルト(ブルガリア)
フライドピクルス(アメリカ)
デルーニ(ウクライナ)
アイバー(クロアチア)
Q&A 水中考古学者になるには?
フォトグラメトリの出張講義について
<「日立 世界ふしぎ発見!」クロアチア取材裏話。>
<3Dアーカイブ>
沈没船の水中遺跡(16世紀末にクロアチア沖で沈んだベニス商船の水中遺跡)
クロアチアで16世紀後半に沈んだベネチア商船の水中沈没船遺跡です。私たち水中考古学者はこのような水中遺跡で働いています。この水中沈没船遺跡の「3Dモデル」は私が「フォトグラメトリー」という最新技術を使って記録し作成したものです。
ビデオの終盤には、この水中遺跡の船が、沈没当時どの様な形をしていたかが判る場面 (2:36) がありますので、最後までご覧下さい。
大航海時代の船の復元再現3Dモデル
これは私が歴史的・考古学的資料から復元した16世紀後半のポルトガルの巨大船。いわゆる大航海時代の船です(画像をクリックすると船の3Dモデルをご自身で操作して楽しめます)。聖フランシスコ・ザビエルなど、初期のヨーロッパ人もこの大航海時代の船に乗って、東の最果ての文明国家「ジパング」にやってきました。
「大航海時代の船」とは私たちの知る「南蛮船」なのです。16世紀・17世紀の西洋の船は私が最も得意とする研究分野です。このウェブページでも皆さんとご一緒に詳しく見ていきたいとおもいます。
自己紹介
山舩 晃太郎
(やまふね こうたろう)
船舶考古学博士
法政大学文学部史学科を卒業後、船舶考古学における世界最高峰の研究機関であるテキサスA&M大学(Texas A&M University)大学院に留学。同大学院で2012年に修士号を、2016年に博士号を取得。
西洋船(古代・中世・近代)を主たる研究対象とする考古学と歴史学のほか、水中文化遺産の3次元測量(3D Recording)と沈没船の復元構築(Ship Reconstruction)を専門とする。
現在、この分野における第一人者のひとりとして研究を続ける傍ら、世界各国の様々な研究機関から依頼を受け、水中遺跡の発掘調査や学術研究の支援を行っている。