ブラジル (2012)

イタパリカ海戦水中遺跡調査プロジェクト (Itaparica Naval Combat Project)
ユートレック沈没船水中実測 (Utrecht Shipwreck Underwater Mapping)

プロジェクトディレクター: ロドリゴ・トレス博士(当時、博士課程) (Dr. Rodrigo Torres)

 

ブラジル 水中考古学
左からイェンズ(ドイツ)、ヨハン(ベルギー)、タイズ(前列、オランダ)、クリスマン(ブラジル)、ロドリゴ(ブラジル、プロジェクトリーダー)、サミーラ(ブラジル)そして私(日本)のとてもインターナショナルなプロジェクトチーム。ヨハンとタイズはオランダ政府の水中考古学者です。

 

2012年の12月、ブラジルのバヒア州、サルヴァドールにて17世紀のオランダ船の水中実測調査を行いました。当時まだ博士課程の大学院生だった親友のブラジル人がプロジェクトリーダーとなり、オランダ政府の出資を受け、約一週間、実測図の作成を目的とした水中作業を行いました。沈没船遺跡は港から船で2時間半程の場所にあり、このエリアにはオランダ船「ユートレック」の他にポルトガル船「ロザリオ」の沈没船遺跡も200メートル離れたところで発見されています。

 

 

両船は1648年のイタパリカ海戦時に沈みました。7隻のオランダ船に囲まれた2隻のポルトガル船のうちの一隻であるロザリオの船長は、船がオランダに拿捕されオランダ海軍の戦力として使用されるよりも自爆することを選びました。そしてユートレックが近づいたのを見計らって火薬庫に火をつけ爆発しました。この爆発に巻き込まれたユートレックは致命的なダメージを受け、ロザリオから200m離れた場所に沈みました。上のCGアニメーションは私の2人の同僚がそれぞれポルトガル語とオランダ語で書かれた当時の航海日誌を英語に翻訳し、それを私が解釈して作成したものです。

 

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発掘は16~18m程の水深で行われ、チームを2つに分けて、5日間かけてロドリゴを中心に錨や大砲の位置を測量し、私がそれぞれの錨と大砲の寸法を測量しました。その後、そのデータから2Dの実測図と3Dの実測図を作成しました。下のアニメーションはこれらのデータをもとに私が作成した3D実測図です。

 

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発掘が行われたサルヴァドールはブラジル北東部の都市で、人気の観光地でもあります。肉料理の美味しいブラジル料理の中では珍しくシーフード料理も多く、発掘調査が終わった後に調査チームで観光を楽しみました。歴史的な建物も多くとても綺麗なところでした。ただ治安がいいというわけではないので、カメラを首からかけて持ち歩くのと腕時計をして外出するのは控えるようにロドリゴに注意されました。それでもお酒と食事が美味しい綺麗な街です。

 

 

次の発掘プロジェクト

グナリッチ沈没船プロジェクト(クロアチア:2012年・2013年・2014年)

 

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