2019年 スペイン・マヨルカ島古代ローマ船水中発掘フィールドスクール

大盛況をいただき無事に終了しました。

2020年のGWに第2回目を予定しています!

 

 

2018年9月10日更新

スペイン・マヨルカ島 
古代ローマ船水中発掘フィールドスクール (2019年4月27日~5月5日) のご案内

 

2019年4月27日~5月5日、スペインのマヨルカ島ポートクリストに所在する古代ローマ帝国時代の沈没船遺跡にて、潜水発掘調査の実技演習を含む水中考古学のフィールドスクールを開催します。

古代ローマ船水中発掘フィールドスクール 2019 の概要(PDFファイル)を印刷する


Ⅰ.フィールドスクールの概要

1.期間:2019年4月27日(土)~5月5日(日) 計9日間
*2019年4月26日(金)午後、現地宿泊施設にチェックイン、5月6日(月)午前チェックアウト

2.開催場所:スペイン マヨルカ島 ポートクリスト

3.対象:考古学や文化財保護に携わる研究者、学芸員、学生、プロダイバー等、及び水中考古学に興味のある皆様(18歳以上、スキューバダイビング・オープンウォーター(初級)ライセンス取得者)

4.参加費(旅費を除く):20万円(消費税別)
*参加費に含まれるもの:宿泊費、食費(朝・昼・夕)、ダイビング費用(1日2回、全11回)、ダイビング機材のレンタル費用

5.参加申込期間:2018年10月1日(月)~2019年1月31日(木)
*参加申込の方法、申込先については下記Ⅳ.をご参照ください。

6.募集人数(定員):14名(最少挙行人数:8名)
*参加申込期間末日の応募者が8名未満の場合には実施しません。ご了承ください。

7.カリキュラム:下記Ⅲ.日程表をご参照ください。

 

Ⅱ.特長

1.考古学研究や文化財保護等に携わる社会人を主たる対象とする講座です。

・近年日本でも徐々に学生が水中考古学を大学や大学院などの教育機関で学べる機会が増えています。しかしながら、社会人には「学べる場」が無いのが実情です。水中考古学は陸上の考古学の延長線上にあります。そして日本国内では多くの考古学者が都道府県の埋蔵文化財課等に所属・連携して考古学研究を実践しています。この分野で活躍してされている研究者の皆様に、水中発掘と水中記録作業を体験し学ぶ機会を提供します。

2.水中考古学を学びたい大学生・大学院生も参加可能いただけます。

・水中考古学を卒業論文のテーマに選ぼうとしている日本の学生や、これから大学院でこの学問を学んでみたいという学生の皆様に、最新の水中考古学の現場を体験していただくこともこのフィールドスクールの目的の一つです。

3.水中遺跡の発掘支援を行うダイバーにも有益なカリキュラムです。

・調査対象である遺跡はアクセスの悪い水中に所在するため、保護保存と研究のためには、地元で活動しているダイバーの皆様との連携が不可欠になります。海外ではダイバーがどのように考古学者と協働して水中遺跡の研究をサポートしているのかを日本のダイバーの皆様に伝えていきます。

4.歴史と考古学に関心を持つ一般人にも門戸を開放します。

・考古学と歴史学に興味を持つ一般の方にもこの門戸を開き、水中考古学の楽しさを体験していただく場を提供します。歴史や遺跡は研究者や政府のものではなく、人類共通の宝物です。水中考古学に興味のあるすべての人に2000年前の古代船を発掘しながら最先端の水中考古学を経験する機会を提供します。

5.最新の水中遺跡の測量記録手法を学ぶことができます。

・現在、世界の水中考古学界において、沈没船遺跡の測量記録手法の主流となりつつある「フォトグラメトリーによる3Dモデル」の作成と活用法について、この分野の第一人者である講師から、実地指導を受けることができます。

6.安全・安心です。

・会場となるマヨルカ島のポートクリストは湾内に位置しており、波が穏やかです。そして沈没船発見現場は海上を往来する船舶の航路から外れています。さらに今回発掘予定の3隻の沈没船はそれぞれ水深1.5m、2.0m、4mと水深の浅い場所にあり、オープンウォーターの免許でも潜れる安全な場所に位置しています。

7.保存状態の極めて良い2000年前の沈没船の船体を間近に見ることができます。

・本フィールドスクールで水中調査演習の対象となる3隻の沈没船のうち2隻が古代ローマ帝国時代の輸送船で、1隻が18世紀ごろの木造船です。3隻ともとても良い保存状態で発掘が容易な砂地の海底に埋まっています。これら貴重な古代船と近代船を実際に発掘しながら水中考古学を学んでいきます。2000年前(紀元1世紀)のローマ帝国の沈没船の発掘という日本ではできない体験ができることも、このフィールドスクールの大きな魅力です。

 

Ⅲ.カリキュラム

1.日程表

午前

午後

4月26日(金) 宿泊施設チェックイン開始
4月27日(土) (現地)集合 開講式
4月28日(日) 現地施設見学 テストダイビングおよび発掘準備
4月29日(月) 水中遺跡発掘 講義「水中考古学概論」「水中測量概論」
4月30日(火) 水中遺跡発掘 講義「沈没船の考古学」
5月1日(水) 水中遺跡発掘 休養
5月2日(木) フィールドトリップ(昼食・夕食代別途)
5月3日(金) 水中遺跡発掘 講義「フォトグラメトリー(写真測量)①」
5月4日(土) 水中遺跡発掘 講義「フォトグラメトリー(写真測量)②」
5月5日(日) 水中遺跡発掘 講義「これからの水中考古学」、閉講式
5月6日(月) (現地)解散

 

2.フィールドスクールの標準的な1日のタイムテーブル

・午前7時~8時:朝食
・午前9時~午後2時:潜水作業演習「水中遺跡発掘の実体験」
・午後2時~3時:昼食
・午後5時~7時:講義(教室での写真測量演習を含む)
・午後8時:夕食

 

3.演習や講義の概要

1) 潜水作業演習「水中遺跡発掘の実体験」

・ポートクリストに所在する3隻の沈没船遺跡を教材に、経験豊富な水中考古学者の指導の元、水中遺跡の発掘を一から学んでいきます。どの様に発掘プロジェクトを組み立て、どの様な機材を使い、どの様に実測し、どのように水中遺跡を保存・保護していくのか学びます。

2)講義

・水中考古学がどのような学問か、また世界の水中考古学の調査ではどの様な水中発掘と記録作業の方法が使われているかを学んでいきます。講義のテーマとしては「水中考古学概論」、「水中測量概論」、「沈没船の考古学」、「フォトグラメトリー写真測量①」「フォトグラメトリー写真測量②」「これからの水中考古学」を用意しました。これらの講義形式の授業で学んだことを午前中の水中遺跡発掘実習に援用しながら水中考古学を学んでいきます。

・講義のテーマごとの内容は次の通りです。
「水中考古学概論」:水中考古学の歴史と世界における水中考古学の現状
「水中測量概論」:水中における様々な発掘と実測の方法とその事例
「沈没船の考古学」:古代船と近代船の船体構造の違いと、沈没船遺構の発掘記録の仕方
「フォトグラメトリー写真測量①と②」:現在水中考古学における記録作業の主流となっている「フォトグラメトリー」の方法応用論と実習
「これからの水中考古学」:水中遺跡の保護と活用について

 

Ⅳ.講師陣

・主講師:山舩 晃太郎 (合同会社アパラティス代表、海洋考古学博士[テキサスA&M大学]、東京海洋大講師)

・副講師:岩淵聡文(東京海洋大学教授、哲学博士[オックスフォード大学])

・現地サポートスタッフ:Javier Rodrigues Pandozi (IBEAM)
Sebastia Munar Llabres (同上)

*IBEAM (Instituto Balear de Estudios en Arqueología Marítima)はスペインの水中考古学者によって設立運営されている非営利研究団体です。ポートクリストで実際に水中遺跡の発掘調査を行っており、現地事情に精通しています。

 

Ⅴ.参加お申込み方法

手続き①:合同会社アパラティスのWEBサイトから添付の参加お申込書を印刷・ご記入の上、スキャンし「apparatus.japan@gmail.com」(合同会社アパラティス)まで添付メールを送信してください。またはFAX(0859-30-2033)してください。

手続き②:2019年1月31日(金)時点でお申込み人数が8名(最少挙行人数)に達した場合には、お申込みの皆様に開催決定と参加費お振込みのご案内を差し上げます。

手続き③:開催決定ご連絡後、日本と現地(スペイン・マヨルカ島)との往復の航空券を各自でご購入下さい。

手続き④:日本出発前に、海外旅行保険(ダイビング従事特約)に必ずご加入下さい。日本の空港で加入できます。スペイン到着後に、保険証を提示して頂きます。保険証の提示がない場合には、ダイビングができませんので、保険には必ず加入下さい。

 

【注】本フィールドスクールは、現地集合・現地解散とします。従いまして、上記の通り日本と現地との往復の航空券はご参加者ご自身でご手配ご購入下さい。

 

また、必要に応じて次の旅行会社の窓口にご相談・お申込み下さい。

・一畑トラベルサービス 国際事業部(TEL:0852-21-0212)

・近畿日本ツーリスト 松江支店(TEL:0852-26-8181) または最寄りの営業所窓口

・JTB 松江支店(TEL:0852-23-6720) または最寄りの営業所窓口

・日本旅行 米子支店(TEL:0859-32-2661) または最寄りの営業所窓口

 

Ⅵ.運営(お問合せ先)および後援

・運営(お問合せ先):合同会社アパラティス
代表社員:山舩 晃太郎
海事考古学博士 (TexasA&M大学)、東京海洋大学講師

所在地:〒689-3513 鳥取県米子市岡成186番地
Eメール:apparatus.japan@gmail.com
TEL/FAX :0859-30-2033 携帯:080-7730-4205

 

後援組織:
特定非営利活動法人 アジア水中考古学研究所
http://www.ariua.org/

東京海洋大学  (ユネスコ水中考古学大学連携ネットワーク)

 

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*フィールドスクールに関する質問等がありましたら、当ウェブサイトの「お問い合わせフォーム」またはapparatus.japan@gmail.comまで連絡下さい。

以上

<参考画像>

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水中発掘の様子(2017年5月撮影)
img_0053
ポート・クリスト湾 (2017年5月撮影)

 

 

 

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