クレイジー水中考古学者マイケル!

今日からINAに保存されているイェニカピ沈没船の木材の3次元測量作業を開始しました。いくつかの沈没船の研究を受け持っているマイケルは大学院生時代からこの沈没船群の発掘作業に参加しており、東ローマ帝国とも呼ばれるビザンティン帝国の造船史の専門家です。その研究成果が評価されてトルコのイスタンブールにあるコチ大学の教授となった今でもイェニカピ沈没船の研究を続けています。

今回は今後の発掘研究に3次元測量を使用するための試しとして、私とともに3日間かけて重要な沈没船の木材の一部を精密3Dモデル化していきます。

今日は午前中に3Dデータの元となる写真を撮り、午後はオフィスでデータの処理をしました。

2008年に発掘された今回3次元測量を行う沈没船は専用のタンク(貯水槽)に保管されているのですが、、、

水が汚い。しかしながらここから木材を探し、取り出して写真撮影を行います。どこに目的の木材があるのかマイケルに尋ねると、ドボン!

迷わず水槽に飛び込んで探し始めました。

これには私も流石に絶句。この水槽の水は確実に死んでいます。変な物が浮いており、いけないものが育っています。そして腐り始めています。

マイケル曰く、みんな彼の作業風景を見て絶句するのだとか。そりゃ驚くよ!

死んだ水の中で楽しそうに作業をする彼を見て私も自分がまだまだ3流の水中考古学者だと気付かされました。あんたはすごいよマイケル。この情熱が外国人(アメリカ人)の彼を若くしてトルコの一流大学の教授にならせた原動力になっているのでしょう。

私もこれまでイタリアのドブ川で発掘をしたことはありましたが、流石にここまで死んだ水の中に入ろうとは思えませんでした。まだまだ情熱が足りていませんでした。

夜は海辺で船舶史について色々話しながら過ごしました。

ちなみに彼の研究しているイェニカピ沈没船群は古代船のシェル・ベース・コンストラクションから近代船のフレーム・ベース・コンストラクションへの転換期の謎を解く貴重な沈没船遺跡です。興味のある人はイェニカピ沈没船の「船の考古学」のページをご覧ください。

私もこのページを書くときにマイケルに何度かメールで質問しました。優秀な研究者の友人がいることは本当にありがたいことです。自分で調べるよりもさっさと自分よりも詳しい研究者に聞いてしまいます。ありがたやー。

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