フォーニ島水中調査プロジェクト2018年フィールドシーズン終了。

2018年のフォーニ島水中調査プロジェクトが終了しました。今年は4年間にわたるプロジェクト調査期間の最終年でした。

調査チームも30人超と今までで最大でした。今年は去年までの調査と違い、水中での沈没船探査は行われず、主な作業は昨年までに見つかった53隻の沈没船の中で特に重要と思われる20隻ほどからアンフォラなどの遺物を引き上げて今後の考古学研究の分析研究の情報にするためでした。引き上げられなかった遺物なども水中でクリーニングと写真撮影が行われ、その古代船の積荷がどの様なものでどこから船が来たのか、古代東地中海の交易がどの様に行われていたのかの謎を解くためにこれから様々な研究が行われていきます。

今年も各チームに毎日それぞれ仕事が振り分けられ、エーゲ海の美しい海の中で毎日作業を行いました。私の仕事は水中3次元測量だったのですが、去年に8隻、今年は7隻古代船の3次元測量を行いました。今年はダイバーの人数が多すぎてタンクと船が足りず、ダイビング数が限られてしまったのが少し残念でしたが、それでも毎日仲間たちととても充実した3週間が過ごせました。

やはり(水中)考古学の面白さは同じ趣味を持つ友人たちと同僚として美味しいご飯とお酒を飲みながら毎日一緒に働くことです。今年も様々な新しい経験と知識を得ることができました。感謝です。

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Photo Credit: Anna Koumbas

このフォーニ島水中調査プロジェクトは当然ながらギリシャ政府の許可を受けて行なっており、今年がその許可証の最終年でした。来年はこれまでのデータの処理と発表を行うので一旦お休みです。

でも2020年からまた再開の予定。が再来年の再開後のシーズンでは水中発掘も行われていきます。何よりこの島には53隻以上の沈没船が見つかっており、その調査には何十年の水中作業と研究が必要です。このギリシャの美しい島とは一生の付き合いになる予感。また帰ってくるのが今から楽しみです。

とりあえず今年の仕事は無事に終了。最高で幸せな3週間でした。感謝!

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