美しく悲しい街「クラクフ」と「マテ旅人育成学校」からの卒業。

ポーランド南部の世界遺産の街クラクフに3日間滞在していました。

クラクフは17世紀初頭までポーランド王国の首都であり、第二次大戦で爆撃の被害の少なかった街には美しい中世の景色が広がっています。

とても美しい古都なのですが、忘れてはならないのが第二次大戦中、ポーランドはドイツの占領下にありました。

クラクフの街には14世紀から何百年にわたり多くのユダヤ人が住んでいました。彼らはナチスドイツの政策により迫害され、ポーランド国内に住んでいた殆どのユダヤ人と共にアウシュビッツでの大量殺戮の犠牲になりました。犠牲者の数は少なくとも600万人を超えるとされています。

クラクフに住んでいたユダヤ人たちもそのほとんどがホロコースト政策によって亡くなりました。たった75年ほど前の出来事です。

このホロコーストを題材にした映画「シンドラーのリスト」の舞台となったのがクラクフのユダヤ人街なのです。

クラクフからアウシュビッツの博物館も50km程の距離で、日帰りのツアーも出ています。この博物館は全ての人が訪れ、学ばなければならない場所だと思います。クラクフに来る機会がありましたらアウシュビッツにも足を運んで下さい。

そして今日、マテとの旅が終わりました。マテも休暇を利用して私と一緒にきてくれていたのですが、予定より数日早く帰国。最近出来た彼女がマテが休みなのに全然自分の相手をしていなく不満タラタラになってきてとマテが困っていました。彼女は現在アムステルダムにいるのですが、彼女も忙しく休みが今週末にしか取れないとのこと。私もマテの彼女とも知り合いなのですが、美人で頭脳明晰。マテのタイプどストライクで、彼女ともっと時間を過ごしてあげるためにマテは泣く泣くアムステルダムに進路変更することになりました。

私も一緒に行かないかと誘われたのですが、アムステルダムは半年前に訪れたばかり。それにマテと彼女さんの邪魔をしてもなんなので、そのまま東へ向かうことのしました。

マテには今回の旅の始まりにお願いした通り、格安宿の見つけ方・旅先での食費の浮かせ方・危険な場所の見分け方などを教えてもらいました。私の師匠です。

マテもアムステルダムへ行くか、彼女を放ったらかしてそのまま私と旅を続けるか数日間迷っていたのですが、彼の背中を押して、彼女との時間を大切にするように勧めました。男友達との友情は長続きしますが、彼女(女性)との関係は驚くほど簡単に壊れやすいもの。マテの彼女はとても良い子。頑張って大切にしてもらいたいのです。

マテからは「早く良い女性を見つけて来年からは4人で旅しよう」と訳のわからない説得をされました。あれだけ女は信用できないと悪態を一緒について飲んでいたのにすごい変わりようです。

それにしても「彼女」なんて厄介なのがいると大変よのぅ、マテよぅ。奴らは嘘つくから、時間を無駄にすんなよぅ。俺はこちら側 (通称「ラブコメ死ね死ね団」、漫画「稲中卓球部」参照) で待ってるからいつでも帰ってこいよぅ。

友とのお別れは寂しいですが、私は東に向かいます。まだ見たことのない場所と文化を知りたい。マテの「旅人育成学校」を卒業して「知りたい好奇心」が抑えられなくなってしまいました。次の仕事までの残り1週間をギリギリまで使います。

それにしてもウクライナ行きの夜行列車、目的地までの300kmに9時間かかります。何故?

日本の実家にいる各駅停車「茶太郎号」の方が速そう。

ボロボロの列車に揺られ日本の70年代フォークソングが頭をよぎります。50年前の日本の電車旅もこんなんだったのかな?今は何故か「心の旅」が流れています。

美しく悲しい街「クラクフ」と「マテ旅人育成学校」からの卒業。」への1件のフィードバック

  1. 荒れてますね(笑)
    マテさんと山舩さんの心の葛藤が垣間見えて、笑ってしまいました。
    女は信用できない、とか、嘘をつくとか。
    確かに、女の私が言うのも何ですが、女には面倒臭い生き物ですよね…。
    ただ、山舩さんが過去に女性達と何があったのか気になりますが。
    さて、アウシュビッツについてです。
    私が、高校生のころ、読書好きの世界史の先生から、看護師を目指すなら、この本を読みなさいと言われ渡されたのが、「夜と霧」でした。
    高校生の私には、恐ろしい事実でしたが、こんなにも間近にせまる死を前に、必死に生きようとする人の力強さを感じました。
    最近、忙しい日々に流されながら、何となく生きてる、自分を反省。今年も、残り1か月ちょっと。
    今年したくで、できなかった事、少しでも達成しようと思います。

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